2019年まとめ

今年はいろいろなことがありました。
2019年にお世話になった皆さんには本当に感謝しています。

週間記録を付け始めて三年が経った

まずブログの話から。
2017年1月のこの記事以来、毎週の記録をブログに残し続けました。
単純計算で三年間は156週くらいで、昨日投稿したこの記事が丁度156週目の週間記録になりました。

はてなブログで書いてたブログを途中でWordPressに移行した関係で、初期の記事は見づらくなってしまっています。
まあ、それも歴史ということでいいんじゃないでしょうか。
今読んでみると、最初のうちは読んだ論文を書いてみたり、勉強した本を書いてみたりしてたみたいです。
初期の週間記録は分量も少ないし、今とはずいぶん雰囲気も違ってます。

2017年4月に奈良の大学で修士課程に進学したので、このブログはまさに僕が自然言語処理という分野に足を踏み入れた瞬間から、今までたどってきた道のりみたいなものを記した記録になっています。
週間記録を付け始めた理由は、この分野で有名な先生が毎日ブログに記録を付けているのを真似したかったからで、いつか自分の書いた記録が誰かの参考になったりしたらいいなと思ってます。
他にも、長い文章を書く練習をしたかったというのもあって、週間記録だけを見ても初期と比べるとかなり分量が増えてるんじゃないかなと思います。

続ければ続けるほどに、週間記録は良い習慣だなと実感しています。
僕は月曜日始まりの記録を付けていて、日曜日までに起きたことや思ったことをだいたい次の週が終わるまでに書き留めるようにしています。
一週間の間に起こってることは結構たくさんあって、それでもどんどん忘れていくので毎回TwitterやGoogle Calendar、Slackのログなどを掘り起こして思い出しながら書いてます。
僕は比較的プライベートな交友をぼかしているだけでなく、言葉の角みたいなものもできるだけ落として記録を付けているので、読む人にとってはあんまり味のしない文章なんじゃないかなと思います。
それでも、この週はこんなことを考えたんだなとか、この辺の自分はつらそうにしてるなとか、そういう記録が残るだけでものちのちの自分が参考にできるので素晴らしい習慣です。

週間記録は思考と承認欲求の整理としても非常に役立っていると思います。
僕は自分語りが好きなタイプで、突然ポエムを生み出したりする性格なのですが、毎週記録を付けているとこの欲求が小分けに消化されるので心が安定します。
もう大人なので、突然重たいポエムを大量にツイートしたりとかしたくないし、こういう心のマネジメントは重要だなと実感してます。

一週間にあったことをブログ記事として記録に残すと、その内容は「忘れて良い記憶」として脳内で処理される感覚があります。
整理されないまま蓄積した、よくわからない記憶から解放されるという点においても、週間記録はお勧めです。

大学を変えて博士後期課程に進学した

プライベートの話に移ります。
この四月から、修士の時とは異なる大学に進学して博士後期課程学生になりました。
奈良で過ごした二年間に不満があったわけではないし、人間関係が悪くて追い出された/逃げ出したというわけでもないです。
単純に、研究室のボスが近々交代してしまうので、せっかくだからキリがいいタイミングで研究室を変えるかと決断しただけです。
むしろ修士時代の研究室や所属していた皆さんには感謝の気持ちでいっぱいです。
今後も何卒、同じ分野の人間として仲良くしてもらえたらと思います。

修士の話は、卒業するタイミングで三本記事を書いていました。
もうすっかり昔のように感じていますが、これも今年の三月の話。

文系とNAISTの二年間、勉強とか生活とか

NAISTの寮の間取りとか写真とか

文系がNAISTを受験した話

これらの記事は、じんわりとTwitterで拡散されていろんな人に読んでもらえました。

若干自虐的な言い方になりますが、僕はいわゆる「文系AI人材」です(上で挙げた3本のうち最初の記事で詳しく書いています)。
特に連続的な数学の話は今でも苦手で、修士の最初の方はお気持ちと直感だけで機械学習をしてるような人間でした。
修士の二年間を通して、多少専門的なことができるようになりましたが、まだまだ文系AI人材のレベルだなという自己評価があります。
私立文系卒の言語学マンが、二年間で機械学習を勉強した話として上の記事を眺めてもらえると、多少面白いのかもしれません。
そういえばこの記事を見たということで、何人かの学生さんから連絡をもらいました。
少しでも文系からこういう分野に足を踏み入れたい人の参考になれば幸いです。

この四月からは東京にある大学に進学して、博士課程学生として頑張ってます。
現在所属してる研究室は若くて勢いがあり、修士時代に所属していた研究室のどっしり構えた老舗という雰囲気とは対照的です。
まだ運営やシステムが確立されていないという難しさはありますが、それはそれで刺激的で面白いので環境には満足しています。
ボスやポスドクの方がアカデミアとして強キャラなので、研究や論文執筆で本当にお世話になっています。感謝しかありません。
また、今年は企業の方と共著で論文を書くようになり、東京に来るといろんな人と関われて面白いなと実感しています。

金銭面も今のところは困っておらず、進学前に心配していたような極貧生活にはなっていません。
大学側の支援体制もしっかりしてるので、とりあえずは安心して生活が送れています。
大きい大学によくある事務手続きの煩雑さに不満はありますが、我慢できる程度なので問題ありません。

研究室では、明確な「後輩」ができたのがこれまでとの大きな違いでした。
博士課程学生になって一つ身分が上がってしまったので、修士の学生とは少し距離を感じる存在になってしまいました。
また、修士で通ってた大学院大学にはいなかった学部生という存在もあり、突然自分の後輩として学部生と修士学生という二つの身分が発現して戸惑ってることも多かったです。
外部進学ということもあり、彼らとの間に壁を感じる瞬間もありますが、必要以上にべたべたする必要もないので今となっては適切な距離感だと思っています。
一方で、一つ上の身分としてのプレッシャーも感じていて、これはすごく良いことだと思っています。
ゼミや論文紹介などでちゃんとコメントできるように心がけていて、自分のスキルアップにつなげたい。

初めて国際学会に採択されて、初めて海外に行って初めて国外発表をした

修論でやっていた研究を、国際学会に投稿していました。
それが今年の五月に採択され、七月の末にイタリアで発表してきました。
今回もリジェクトだろうなと思ってた所に採択の通知が来て、授業中にアドレナリンが出まくったのをよく覚えています。

初めての海外旅行だったので、一緒に採択された修士時代の同期と同じ部屋に泊まったりして結構楽しんだと思います。
フライトの接続ができなくて思いがけずフランスで一泊したりとか、ヨーロッパって本当に日が長いんだなとか、有名な都市でも一週間いると飽きるんだなとか、有名な都市だと犯罪みたいなのに巻き込まれそうになる瞬間がポツポツあるなとか、色々経験できました。

僕の発表はポスターセッションでした。
あまり人気のないマイナートピックでの研究に関するものだったので、たくさん人が聴きに来たわけではありませんが、たまに聴きに来た人とお互いに「こいつ英語苦手なんだろうな」って思いながら会話したのもいい思い出です。

総じて素晴らしい経験だったので、今後もこういう大きい会議に採択されて国外発表できるように、しっかりと研究して論文を書きたいと思います。
今年もお世話になりました。今後ともよろしくお願いします。

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